メジャーセブンスコードの特徴を、説明できる?メジャーセブンスコードと、3音だけのドミソの3和音のコードは、違う。
どうも!トランペット、サックスを使った「ファンキー」な音、新しい時代を自分らしく楽しく生きるための「癒し」の歌詞。
でもって、「ファンキー癒し音楽」のルーク野村です。
コード進行を習得するにあたり、コードの表記や呼称は慣れるまでは分かりにくい。
俺は、ブラスバンド出身なので、コード進行とは縁遠かった。
ジャズを始めた時、コード進行という概念は理解していたけど、意味を正しく理解できなかった。始めた頃は、今回の記事で取り上げるメジャーセブンスとセブンスの違いが、わからなかった。
でも、意味を理解すれば、使えるようになる。この記事を読んで、メジャーセブンスコードを理解して使いこなして欲しいなぁ。
今回は、メジャーセブンスコードの特徴や表記法、そして曲での使い方について、書いてみようと思う。
もくじ
■ メジャーセブンスの表記法
最初に、メジャーセブンスの表記法を紹介しておこう。分かりやすいようにCメジャーを使うと、以下は全てCメジャーセブンス。
- C maj 7
- C M7
- C△7
おそらく、CのセブンスコードであるC7と勘違いしないように工夫を重ねた結果、いろんな表記法ができたのだろう。
ただ、Cマイナーセブン(Cm7)と読み違える可能性があるので、C M7という表記は、避けたほうがいいと思う。特に、手書きの場合。
また、Cmaj7と書くのは、手間がかかる。
ので、俺のオススメは、C△7という表記法だ。
■ C△7とC7の違い
C△7の構成音は、以下。
慣れるまでは紛らわしいと紹介した、C7の構成音も紹介しておくね。簡単にいうと、Cのメジャースケールの第7音であるB(シ)に♭が付いているのがC△7との違い。
C△7とC7の違いを把握しよう。
■ C△7はCと同じ!?
Cメジャーのコード構成音は、以下。いわゆる、ド・ミ・ソ、だ。
C△7と構成音が異なり、和音の響きも異なる。
こういう説明をすると、以前に、あるミュージシャンと口論になったことを思い出す。
そのミュージシャンは、こう言った。
「Cは、Cメジャーセブンスと同じだ。」
上記の通り、CとCメジャーセブンスは構成音が異なる。だから「同じじゃぁないよね」と、俺が回答した。
すると、「いや、同じだ。」と譲らない。
熱く議論をするところではなかろうが、違うものは、違う。ので、俺が「いや、構成音が違うので、同じじゃないよ」と回答した。
しかし、彼は一切譲らない。「違う、同じと考えるのが正しい!」と主張する。
ああ、そうかもね、で終わらせればよかったが、違うので「いや、違うでしょ、同じになる理由を説明してよ」と言い返した。
その彼は、理由を説明してくれたが、本人も理由がよくわかっていないようで、とにかく同じなんだよ、という説明だった。
結局、この議論は平行線で終わった。
■ C△7はCでは、ない
今になって彼との議論を振り返ると、彼は4和音のダイアトニックコードであれば、キーがCの時のC△7がトニック(終止形となる主和音)になる、ということなのかな、と思う。
4和音のダイアトニックコードとは、スケール(ドレミファソラシド)内の音を使って4つの音で構成されるコードのことをいう。Cのメジャースケールを使うと、以下のようになる。
この考え方は、ひとつの考え方とは思う。海外の有名な音楽大学の教則本にも、記載あるようだ。
だからといって、ドミソの三音で構成されるCのコードと上記のC△7が一緒だ、というのは理屈が飛んでいないか?
俺には、Cに第7音が乗っかったC△7の響きは、ドミソのCと異なって聞こえる。
■ C△7の特徴 – テンションコード
上記の通り、C△7は Cとは異なるという理解のもと、以下に C△7の特徴について、説明しよう。
まず、C△7は、テンションコードという理解が正しい。
テンションコードとは、ドミソの三音の和音にひとつ音を足して、不安定感=緊張感=英語でいうテンションを表現するコードのことをいい、一般的に、以下のような音を三音に追加することをいう。
- 9th(ナインス)
- 11th(イレブンス)
- 13th(サーティーンス)
メジャーセブンスも第七音の7thを足して不安定感を表現している。
C△7はテンションコードという理解に基づき、C△7は、ズバリ、ポヤーンとさせたい時に使うと効果的だ。
曲の途中でも、エンディングでも、ポヤーンとさせたい、曖昧にしたいなぁという時に使う。
■ 曲中でのC△7の使い方
例えば、以下のような進行で曲を作ったとしよう。
実にオーソドックスな進行だ。分かりやすく、聴きやすい。同時に、面白みというか特徴がない。
このコード進行で、メジャーセブンスを使ってみよう。ポヤーンとした、掴みどころのなさが出る。
このように、曲の雰囲気を変えたい時にメジャーセブンスは有効だ。
■ エンディングでのC△7の使い方
エンディングでも、メジャーセブンスを使うことが出来る。こちらも、ポヤーンとした感じを活用する。
クラシック、ロック、ポップでも何でも、曲とは、不安定から安定を繰り返している。あれ?不安定だぞ、という響きから、あぁ安定したという落ち着きの繰り返しなんだよね。
コード進行とは、不安定から安定を繰り返す手順・方法を表現しているともいえる。
コードの中で最も安定しているのは、その曲のキー(調)の三和音。Cメジャーの曲であれば、Cが最も安定したコードだ。つまり、Cメジャーの曲のコード進行とは、いかにCに戻るかを表現しているともいえる。
Cに戻る=Cで終わる曲が、典型的で分かりやすい、聴きやすいわけだが、ちょっと面白みがない。
曲の終わり方を工夫して面白みを出すために、メジャーセブンスで終わらせることもできる。先に説明したように、メジャーセブンスの特徴であるポヤーンとした感じで終わるようになる。
例えば、以下のようなエンディングがあるとする。
この曲の最後をCメジャーセブンスに変更すると、ポヤーンとした感じで終わることが出来る。
ありきたりなエンディングでなく、ポヤーンとさせて、曲が終わったんだかよくわからない、というような効果が出る。
■ C△7を使うときの注意
C△7を使う時に注意したいことを、ひとつあげておくね。
メロ線やソロでCの音を使わないこと。
CメジャーのコードでCの音を使わない、とは不思議だが、理由は簡単。
理由は、メジャーセブンスの特徴である第七音のBが、半音でCとぶつかるから。
ベースやキーボードの左手の根音(ルート音)で出すCの音は、音が低いので問題がない。
Cメジャーの曲でCがぶつかる(アボイドノートとなる)のは意外だが、メジャーセブンスを強調してポヤーン感をだすのであれば、バッキングしているギターやキーボードなどで、テンションノートにあたるBの音を強調する。
Bが強調された状態で、特に高音部でCの音がメロ線やソロ楽器の音から出ると、どうしてもぶつかってしまう。
こういう場合は、メロ線やソロの終わりの音をC以外のコード構成音で終わらせるとよい。オススメは、第三音のEか、テンションノートそのものの第7音のBで終わらせること。
Cメジャーセブンスが、ポヤーンとした感じがして、終止感(曲が終わった感)がないような終わり方を狙っているなら、さらに終止感が消されるので、効果が高まる。
■ まとめ
メジャーセブンスコードについて、以下のようなことを説明した。
- 表記法
- セブンスコードとの違い
- 三音の和音との違い / C△7の第七音はテンション
- 特徴 / ポヤーンとしている
- 曲中、エンディングで使う方法
- 高音域のCの音は、ぶつかる
メジャーセブンスとセブンスとの違いという基礎から、曲中で使う方法まで紹介した。あなたの作曲に役立ててくれると嬉しいなぁ。
メジャーセブンス(CメジャーならC△7)のポヤーン感をうまく使うと、あなたの作曲の幅が広がると思う。エンディングがドッシリしすぎて重く感じる時に、メジャーセブンスを使ったエンディングでポヤーン感を出すとよいかも。
メジャーセブンスの意味を理解して、使いこなせるといいよね。最後まで読んでくれて、ありがとう!
ルーク野村 MVのご紹介
ルーク野村のMV(Music Video)「30年前のあなたに」が完成しました!
好きだったけど、好きと言えなかった。こんなほろ苦い思い出はありませんか?
いまさら、どうにもならない。でも、もう一度逢って好きだった!と言いたい。
こんな想いを持つ、あなたへの曲。 ルーク野村オリジナル曲「30年前のあなたに」。ルーク野村初!のMVです。
ぜひ一度、ご覧ください。
コメントを残す