■ もったいない
今回の投稿は、「音が発するメッセージを聴く」シリーズの5回目。

この前、緊張して震えながら歌う人をみたときに思ったこと。

 

記念すべき行事の重要な箇所での歌なので、緊張してもおかしくない状況。

こんな局面で、震えながら歌う人を、あなたは、どう評価する?

 

重責を自覚し、身震いをしながらも立派に歌い上げる、真面目で素晴らしい人だ、と思う?

俺は、もったいないな、と思った。

 

■ 緊張するとカラダがこわばる

緊張すると、筋肉の柔軟性が奪われ、カラダがこわばる。さらに、ふるえまで起こすと、身震いが歌う歌の音波に影響を与える。声もカラダの震えも同じ振動だからね。

さらに、緊張して硬くなると、いつもの通りのパフォーマンスができない。

声もこわばって響かない。

 

実力が発揮できない。

いいことないなぁと思った。

 

もちろん、震えながら懸命に歌う人を揶揄するつもりは、 毛頭ない。

同時に、重要な局面での歌で実力が発揮しにくくなってしまって、もったいないな、と思った、ということ。

 

■ 大事に、慎重に。

緊張して歌う人をみて、ふと、思ったことがある。

よくある話だが、大事な場面で慎重にしすぎて、失敗するという話。

 

失敗しないように、大事に、慎重に、という思いが緊張を生む。

緊張すると体がこわばり、いつも通りのパフォーマンスが発揮できない。

 

慎重にやっているのに、いつも通りはおろか通常以下のパフォーマンスになる。

焦る。さらに緊張する。

 

さらなる緊張がさらなる体のこわばりを生み、さらにパフォーマンスが低下し、さらに緊張するという悪循環に陥る。

 

最近、ようやく、上記の悪循環に陥ることが腑に落ちて、大事なときこそ、リラックスしていつも通りのパフォーマンスをだすよう心がけている。

 

■ 真面目な人。ちゃんとやるひと。

もう一歩踏み込んでこの話をしよう。

 

俺の場合、上記の悪循環に気づいてから腑に落ちるまで、結構な時間がかかった。だいたい、2年くらいかかったと思う。腑に落ちたのは、ほんの最近。

 

時間がかかった理由は、簡単。

真面目でちゃんとやることが、当たり前と、俺が思い込んでいたから。

 

細かくいうと、真面目でちゃんとやる人は、大事な局面で慎重になり、緊張するのが当たり前。

だから、大事な局面では緊張すべき、と思い込む。

 

この思い込みが強くなると、大事な局面で緊張しなくてはいけない、というルールを潜在意識が自分に適用するので、当然に大事な局面で緊張する。緊張するので、当然にうまくいかない。

 

しまいには、大事な局面において緊張しない人を見ると腹がたつ。

あいつは大事な局面で真面目じゃない!緊張してないじゃん!と他人を責める。

 

他人を責める行為を通じて、自分の信念である大事な局面で緊張しなくてはいけないという思い込みを強化する。

見事な悪循環。

 

俺の場合、大事な局面でリラックスしている人を見ると、ヘラヘラして軽薄に見え腹が立つレベルまで激しく思い込んでいたので、上記の悪循環に気づいてから腑に落ちるまで、長い時間がかかった。

 

■ 大事な局面でリラックスする人が、ちゃんとしているひと

悪循環には気づいてからは、大事な局面で緊張するひとは、結果としてパフォーマンスが十分に発揮できない状況を自分で創り出していることが理解できた。腑に落ちた。

 

緊張しちゃ、もったいない。

もっといえば、緊張する人は、ちゃんとしていない。

結果が出ないように自分を仕向けているんだから。

 

大事な局面で、リラックスしているひと。

こういう人の方が、実は、ちゃんとした人なんだよね。

 

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