■ 世界最高のモニターヘッドフォン

俺が世界で最高のモニターヘッドフォンと思っている、SonyのMDR-CD900ST。

他にも多くの優れたモニターヘッドフォンがあるが、原音に忠実で音の分解に優れるという意味では、最高と思う。

ルーク野村の曲のミックスダウンでも使っている。

 

■ 原音に忠実すぎるので

モニターヘッドフォン全般にいえることだが、原音に忠実なので、低音ふくめて特定の箇所が強調されることはなく、原音に近くなるようにできている。

だから、音楽を楽しんで聴く、特に、低音を響かせるような曲を聴くには、正直、向いていないと思う。

 

そんなモニターヘッドフォンを使っていつも悩むのが、ミックスダウンの最終段階。

モニターヘッドフォンを使って最高だ!と納得したあとに、普段使いのヘッドフォンで聴くと、低音が強く響きすぎる。

 

たしかに、モニターヘッドフォンは原音に忠実。

対して、普段使いの音楽を楽しむためのヘッドフォンはたいてい低音を強めに出す。

 

だから、モニターヘッドフォンンよりも普段使いのヘッドフォンのほうが低音が強くなるのは当然のこと。

 

こんなときは、低音を少し押さえて、最終調整する。

でも、低音を抑えちゃうと、曲のインパクトが薄くなるな~と一抹の不安を抱えながら。。。

 

■ ダンスミュージックなのに。。。

第4弾シングルの「Give and forget」は、ルーク野村としての初めてのダンスミュージック。

ダンスミュージックなので、低音は大変重要。抑えちゃうと、ダンスミュージックでなくなる。

 

「Give and forget」のミックスダウンの最集段階で、問題が発生した。

 

モニターヘッドフォンでベストな楽曲を作る。

でも、普段使いのヘッドフォンで聴くと低音が強い。楽曲全体がくぐもる。

 

そこで低音を抑えてしまうと、モニターヘッドフォンで聴くと低音がスカスカに聴こえる。

アカン!これじゃダンスミュージックじゃあない!とおもって元にもどすと、普段使いのヘッドフォンで低音が強すぎる。

 

これでは、いつまでたっても収束しない。

と、考え、別のヘッドフォンで聴く。やはり低音が強い。

他の人のヘッドフォンを借りて聴いてみる。微妙に低音が強い。

 

嗚呼、どうすりゃいいんだ。

悩み始めると、どうしようもない。同じ音源でヘッドフォンによって聴こえ方が違うので、答えがない。

 

■ 世界最高に使われているヘッドフォン

そんなとき、楽器屋のお兄さんとヘッドフォン談義となり、悩みを相談した。

ところ、こんな意外な答えが返ってきた。

 

「iPhoneに付属のヘッドフォンあるじゃないですか。あれが世界で一番使われているんですよ。」

「あれって、高音のシャリシャリ感たっぷりですよね。でも、多くの人があれで聴いているんです。」

「iPhoneに付属のヘッドフォンに合わせるのも一つの考え方ですよ。」

 

お兄さんによると、トッププロのミキシングエンジニアも、最終段階でiPhoneに付属のヘッドフォンで聴いてみて調整することがあるらしい。

 

そうか!なるほど!試してみよう!

 

早速、眠っていたiPhoneに付属のヘッドフォンを引っ張り出してくる。

 

これだ。世界最高に使われているヘッドフォン。

 

実際につかってみると、たしかにシャリシャリ感たっぷり。高音が良く聴こえるようにできている。

つまり、低音は強調されないようにできている。

 

■ 世界最高のヘッドフォンは似たような音をだす!?

モニターヘッドホンでベストな状態の楽曲をiPhoneに付属のヘッドホンで聴くと、低音が強調されず高音強めのシャリシャリ音が出るヘッドホンなので、いい感じである。

 

よし!世界で最高に使われているiPhoneに付属のヘッドホンでOKなんだから、モニターヘッドホンでベストなまま出そう!と踏ん切りがついた。

 

いや、救われた。

 

楽器屋のお兄さん、ありがとう。迷える子羊を導いてくれた神だよ。あなたは。

神はあまねく存在するんだ、ということを実感した。

 

iPhoneに付属のヘッドホン、ありがとう。

世界中にシャリシャリ音を届け、俺に世界標準の出音を教えてくれて。

 

たくさんの感謝を胸にして、ふと思った。

 

世界最高のモニターヘッドホンと、世界最高に使われているiPhone付属の(無料の)ヘッドホンは同じような音を出す?同等の品質なのかな!?

 

いやいや、そんなことはないんだけれど、高音と低音のバランスは似ているようだ。

 

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